Interviewインタビュー

CBcloud株式会社

Interviewee

高倉 喜仁(たかくら よしひと)| CBcloud株式会社 執行役員営業本部長

1978年生まれ、大阪府出身。京都大学大学院工学研究科修了後、(株)資生堂に入社。研究開発及びマーケティングに従事。2014年に(株)テイクアンドギヴ・ニーズに転じ、マーケティング責任者や新規事業の立ち上げを経験。2016年(株)ディー・エル・イーに入社。マーケティング組織を立ち上げた後に、事業責任者を歴任し、2019年からは取締役COOに就任。同時に、同社の100%子会社であり沖縄に本社を置く、ちゅらっぷす(株)の代表取締役CEOも兼任するなど事業全般を幅広く牽引。2021年10月にCBcloudに営業本部ゼネラルマネージャーとして参画。「PickGo」のマーケティング・営業企画・カスタマーサクセス、​「SmaRyuトラック」​の事業推進を管掌。2022年4月執行役員営業本部長に就任。​​の事業推進を管掌。2022年4月執行役員営業本部長に就任。 

会社概要

CBcloud株式会社

【設立】2013年10月
【事業内容】配送クラウドソーシング事業
【HP】https://cb-cloud.com/

Interviwer

玉井 生(たまい せい)| ロジHR株式会社 代表取締役社長

玉井

高倉さん本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございます。色々とお聞きしていくのですが、最初に会社概要や自身のキャリアについて教えていただけますか? 

高倉

社会人のスタートは株式会社資生堂に研究員として入社し、研究開発を4年行いました。その後マーケティング業務を7年経験。資生堂での約10年間のキャリアを積みブライダル業界トップクラスの(株)テイクアンドギヴ・ニーズに転職。 

マーケティングや新規事業立ち上げを経験し、エンターテイメント業界へ転職。 

事業責任者として経営を5年学び、2021年10月にCBcloud株式会社に入社し、2022年より執行役員として営業本部を管掌しています。

玉井

面白い経歴ですね(笑)化粧品業界トップ→ブライダル業界トップクラス→エンターテイメント業界→物流系のベンチャー企業へ。CBcloud株式会社の入社のきっかけや決め手を教えていただけますか? 

高倉

面白い経歴だとよく言われます(笑) 

転職を決めた理由は2つあります。 

一つ目:「ドライバーファースト」これが私たちの共通の価値観です。 

創業者であり代表の松本の”なんのために事業を行うか”という信念がぶれず、存在価値にこだわり続けていることに共感しました。 

二つ目:運送会社から始まり、ビジョン達成のためにITを活用している点にカルチャーフィットと成長性や将来性を感じました。 

玉井

PickGo(ピックゴー)」は荷主とドライバーを結びつける配送プラットフォームですが、最近ではサービスも拡充されてらっしゃるようですが、その背景を教えていただけますか? 

高倉

PickGoは私たちの基幹サービスではあるのですが、あくまでビジョン達成の手段として創ったサービスとなります。弊社のビジョンは「ドライバーの価値を高めること」であり彼らが正当に評価される仕組みづくりと現場の生産性向上に取り組んでいます。その手段として、PickGoという配送プラットフォームを運営していて、全国のドライバー様や運送会社様に普及したいと思っています。 

また、私たちは”インフラ”を目指しています。その結果、成長途中である今プラットフォームと言われる存在になっているのかも知れません。 

電車やバスのことをプラットフォームって言わないですよね(笑)でもカーシェアなんかはプラットフォームと言われることがある。プラットフォームを超えたところに「インフラ」という呼称が待っているのかも知れません。 

”ドライバーファースト”という理念を大切にしていくことが、ドライバーの方から支持され、「PickGo」に多くの方が登録いただいたその結果、全国で品質の高い配送がすぐに頼めるなど、荷主にも高い価値を安定的に提供できるようになったと思います      

また、ドライバーの価値を高めるため、サポート体制も拡充をしています。 

24時間365日のオペレーション体制から運行までコミットしています。 

2024年問題など物流業界は課題は山積みです。「出来ることを増やすこと、柔軟性をもっていくこと」が大切であり、それが私たちの価値であると考えます。 

玉井

2024年問題について、残り約1年になりました。PickGoをご利用のお客様にも変化はございますか? 

高倉

荷主側:働く時間の制約により、運べなくなったもののご相談が増えてきています。過重労働時間対策としてリスクヘッジのために「PickGo」を活用いただいたり、これまでは緊急対応のみの利用が、恒常的にPickGoを利用いただき、物量に合わせて車両を手配するなどの利用方法もでてきています。 

 

ドライバー側:PickGoのパートナーであるドライバーは軽貨物の個人事業主が中心のため、特に変化はないです。運送会社は労務管理・運行管理のニーズが急拡大しており、運行管理システムなどにご相談いただくケースが増えています。 

玉井

解決したい課題・今後の取り組みなどありましたら教えていただけますでしょうか? 

高倉

限られたドライバーのリソースをいかに上手く活用できるかが重要であり、ドライバーの空き時間をパッチワーク的に組み合わせていくことで、より生産性を高めていきたいと思っています。 

クイックコマースなどの短時間の仕事で隙間時間に効率的に運行するなど、ドライバーの都合に合わせて案件を自由に組み合わせられるようにしたいです。1人が100個の荷物を運ぶのではなく、100人で100個の荷物を運ぶようなインフラ作りを目指しています。

玉井

そうですね。従来のやり方では限界をむかえていますね。あらたな運ぶ体制作りが必要ですね。現在強化しているエリアはありますか? 

高倉

エリアは全国対応していますが、地方・郊外に十分リーチし切れていないので更にインフラを強化していきたいです。 

別の視点となりますが、2024年問題に関して我々が多く関わる個人事業主を守る仕組みが十分ではないと思っています。弊社ではドライバーの稼働を支える取り組みも行っており、今年の3月には車両のメンテナンスサービスを開始しました。今後、保険のプログラムも検討しています。また10月に始まるインボイス制度、個人事業主への影響が大きいため、こういったサポート拡充していきたいと思っています。 

玉井

最後の質問になります。ドライバー獲得をしていくことが優先順位としては高いですか?それと荷主のバリエーションを増やすことですか? 

高倉

ドライバーの獲得と荷主(物量)とのバランスが大切だと思っています。ドライバーに対しては案件の提供や運行以外にも、働きやすい環境づくりの面でもサポートしていき、いい関係が築けたらと思っています。そうして私たちに共感いただけるドライバーが増えた結果、荷主に価値を提供できるという考え方です。 

EC市場の拡大により関連の荷主が増えていると思います。あとはネットコンビニやネットスーパーをはじめ、ラストワンマイル配送の多様化が進んでおり、最近だと旅行用にスーツケースの配送が増えたりと社会環境の変化に応じてニーズが変わっていると感じます。 

玉井

高倉さん お忙しいところお時間をいただきありがとうございました。 

ドライバーファースト・社会環境変化に応じて変わるニーズにこたえる。まさにインフラ企業に近づいていますね。圧倒的な人不足の今だからこそ弊社と御社チカラを合わせて課題解決をはかりたいですね。